新規事業は何から始める?開発前に整理する顧客課題と検証計画
株式会社atme 編集部 / 公開 2026年9月6日 / 更新 2026年9月6日
新しいサービスを考えるときは、機能を並べる前に「誰が、どんな場面で困っているか」を整理します。仮説を書き、顧客に確かめ、必要な範囲を試作する。開発の判断につなげるための進め方を紹介します。
アイデアを、顧客の具体的な行動に置き換える
「便利なアプリを作りたい」だけでは、何を検証するかが決まりません。「複数店舗の担当者が、営業終了後に売上を別々の表へ転記している」のように、現在の行動として書き出します。これは説明用の仮想例であり、atmeの実績や調査結果ではありません。
困る場面、いま使っている代替手段、作業の頻度、意思決定する人を確認します。利用者と支払う人が異なる場合は、両方にとって導入する理由があるかを分けて考えます。
開発前に確かめたい3つの仮説
| 仮説 | 確認したいこと | 検証の例 |
|---|---|---|
| 課題があるか | 実際に困っており、解決の優先度が高いか | 直近の経験を聞く、現在の作業を見せてもらう |
| 解決策が役立つか | 提案した流れで課題を解消できるか | 紙や画面の試作で操作を試してもらう |
| 事業として続けられるか | 提供・導入・運用に必要な条件が成り立つか | 運用負担、支払い条件、導入判断の流れを確認する |
「あったら使いますか」だけでは、実際の行動を確かめきれません。最近いつ困ったか、そのとき何をしたか、解決のためにどんな手間をかけたかを聞くと、具体的な条件を整理できます。
検証する問いに合った試作を選ぶ
価値の伝わり方を確かめたいなら説明資料や画面の試作、操作手順を確かめたいならクリックできるプロトタイプ、実際の提供負担を確かめたいなら一部を手作業で運用する試行など、問いに合わせて方法を選びます。
PoCは技術や仕組みが成立するかを確かめる検証、MVPは顧客への価値を必要最小限の形で試す提供物、といった意味で使われますが、呼び方だけで範囲は決まりません。「何を明らかにするか」「今回作らないもの」「誰が評価するか」を合意する方が重要です。
英国政府のサービス設計ガイドでも、構築に入る前の探索段階で利用者、課題、制約を理解する進め方を説明しています。GOV.UK:How the discovery phase worksを参考にできます。
始める前に、次の判断を決めておく
試した後に都合のよい反応だけを選ばないよう、確かめる問いと判断材料を先に書きます。利用者の感想、操作中に止まった場所、実際に導入するための条件を分けて記録し、事実と解釈を混ぜないようにします。
- 進める:必要性と提供条件が具体化し、次の検証や開発に進める
- 修正する:課題はあるが、対象者や解決方法の変更が必要
- 保留・終了する:優先度や提供条件が合わず、今は投資しない
少人数の反応だけで市場全体の需要が証明されたとは判断できません。検証の対象や条件を明記し、分かったことと、まだ分からないことを引き継ぎます。
企画・デザイン・開発をつなぐ一枚のメモ
「対象者/困っている場面/現在の代替手段/提案する価値/今回の検証方法/判断材料/次の選択肢」を一枚にまとめます。企画担当、デザイナー、エンジニアが同じ問いを共有すると、機能の追加より先に確かめることを話し合えます。
検証後にWebサイトやLPでサービスを紹介する場合は、サービスページとLPの使い分けも参考にしてください。atmeでは、構想段階の整理から、表現・実装・運用につながる支援範囲を相談できます。
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atmeは事業の構想から、Web制作・開発・運用まで、目的と担当範囲を整理して支援します。現状のサイトや資料、いま困っていることをご相談窓口からお聞かせください。
